2025年上期ヒット商品番付から読み解く「売れる商品」のヒント
日経MJが発表した「2025年上期ヒット商品番付」では、大手企業の人気商品が並ぶ中、小規模なブランドや地場企業が手がけた商品も数多くランクインしました。中小事業者にとっても、今の消費者ニーズをつかむヒントが詰まったランキングです。今回は、その中から注目すべきトレンドを3つ紹介します。
1.「時短」「簡便」がカギ
番付では、洗面台専用の掃除クリーナー「クイックル 洗面ボウルクリーナー」が話題に。これらに共通するのは、「時間がない中で、少しでも手間を減らしたい」という生活者のリアルなニーズ。中小企業が商品開発を行う際も、“あと一手間を省く”ことに価値がある時代です。
2.「昭和・平成レトロ」のリバイバル
1979年から続く玩具菓子「セボンスター」がZ世代の間で再ブレイク。懐かしさと新しさの融合がウケています。地域の伝統工芸や昔ながらの商品も、今の感性に合わせて見せ方を変えれば新たな価値が生まれます。パッケージやSNSでの打ち出し方次第で、“古いけど新しい”商品として再評価されるチャンスです。
3.「小さなアイデア」にチャンスあり
無印良品の「せいろ」や、Galileoの“曲げられるメガネ”など、「ニッチだが確実な需要」に応えた商品も多数登場。中小事業者にとっては、大手が見過ごしがちな分野にこそ勝機があります。今ある商品を“もうひと工夫”するだけでも、顧客の支持を得られる可能性は十分にあります。

売れている商品には、必ず“時代の背景”と“生活者のリアル”が映り込んでいます。中小企業だからこそできる、柔軟な発想とスピードを活かして、ヒットの種を見つけてみてはいかがでしょうか?ヒントは、すでに日常の中にあるのかもしれません。